IPO準備を目指した組織を設計するためには!?【セミナーレポート】

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佐藤 大樹

株式会社KiteRaと株式会社船井総合研究所は、2025年2月5日に「IPO準備の社内規程整備」をテーマにしたWebセミナーを開催しました。

株式会社KiteRa プロダクト本部 エキスパートグループ 髙木 涼太と、株式会社船井総合研究所 価値向上支援本部 IPO支援室 宮井  秀卓氏がセミナーに登壇しました。

本記事では、第二部 宮井氏のセミナーから「組織設計」「業務文書」「職務権限」のポイントや、社内規程との関連性などの一部内容を抜粋し、ご紹介します。録画セミナーの視聴はこちらからお申し込みいただけます。

<全体のプログラム>
第一部 株式会社KiteRa 髙木 涼太のセミナー 
 IPO審査で問題となる点
 IPOまでに必要な社内規程と運用の重要性
 IPO準備企業における 社内規程整備のお悩み など
第二部 株式会社船井総合研究所 宮井  秀卓氏のセミナー
 「組織設計」「業務分掌」「職務権限」と社内規程の関係性
 IPO準備企業が知っておきたい組織体制整備のポイント など

IPO準備を目指した組織を設計するためには

【ステップ1】組織図を作成 

【ステップ2】業務分掌を作成
   
【ステップ3】職務権限を作成

「組織図」「業務分掌」「職務権限」の3つの要素を順番に整備していくことが重要です。

【ステップ1】組織図を作成


まずは組織をしっかりと固めることから始めます。具体的には、組織図を作成し、それを適切に管理していくことが必要です。特に、上場を目指す企業では、社員の入社や退社が日常的に発生するため、組織図を定期的に更新することが欠かせません。ただし、組織図は単に上書き保存するのではなく、履歴を残しながら管理することが重要です。過去の組織の変遷を振り返ることができ、適切な意思決定につながるからです。

【ステップ2】業務分掌を作成


組織図が固まったら、次に業務分掌を整備します。各部署がどのような業務を担当するのかを明確にすることで、業務の偏りや重複が可視化されます。例えば、ある部署の業務量が極端に少なかったり、複数の部署で同じ業務を担当していたりすることが判明するかもしれません。この段階で、業務の整理や再配置を行うことで、より効率的な組織運営が可能になります。

【ステップ3】職務権限を作成


最後に、職務権限を明確に設定します。ここでは、各種申請において誰が承認し、どのようなルートで決裁を進めるのかを決めていきます。あわせて、ワークフローのシステム化も検討するとよいでしょう。現在では、紙ベースでの稟議や申請処理を行っている企業は少なく、多くがシステムを導入して運用しています。そのため、稟議や経費精算、各種申請をどのシステムで処理するのかを設計し、効率化を図ることが求められます。

このように、組織図の作成から業務分掌、職務権限の設定までを順を追って進めることで、組織の透明性が向上し、スムーズな業務運営が可能になります。

IPO準備における「組織設計」のポイント

組織の役割や責任を明確にし、適切な管理体制を整えることで、効率的で健全な組織運営が可能になります。具体的なポイントを下記にいくつかご紹介します。

①事業活動に必要な機能が明確になり、各組織に分担されているか
それぞれの部門が果たすべき役割が明確でなければ、業務の重複や責任の所在が曖昧になり、組織全体の効率が低下する可能性があります。

②各部門を管掌する責任者を置いているか
また、各部門には適切な責任者を配置することも重要です。たとえば、「部」がある場合は必ず「部長」を置くことで、意思決定のスピードや責任の所在を明確にすることができます。

③事業部門と管理部門は明確に区別しているか
ベンチャー企業では、規模が小さいうちは管理部長と事業部長が兼務するケースがよくあります。しかし、企業が成長していく段階では、管理機能と事業運営の役割を明確に分け、それぞれに専任の責任者を置くことが重要です。

④管理職の兼務は発生していないか
横の兼務が発生すると、一部の高パフォーマーに業務が集中しすぎる傾向があります。これを防ぐためには、組織の再編を検討し、場合によっては部門を統合することも選択肢となります。

⑤縦の階層の兼任は1階層までになっているか
縦の兼務についても、一つの階層までに留めるのが望ましいです。例えば、社長が事業部長を兼務し、さらにその下の課長も兼任する、といった極端なケースは、意思決定の負担が増すため避けるべきです。

IPO準備における「業務分掌」のポイント

業務分掌は、組織図が確定した後に進める必要があります。
(1)全社単位での業務調査を行うこと、(2)全社単位で業務の整理を行い、業務の要否を判断すること、(3)部署間で業務が重複しないよう業務を振り分けること、などがポイントになります。

IPO準備における「職務権限」のポイント

職務権限設計では、営業活動に関する事項(上記資料の赤字部分)が特に重要なポイントになります。営業活動に関する事項は、他の組織に関する事項と異なり、各社ごとに内容が異なるため、特に注意が必要です。一般的に、企業によって変わるのは金額面であり、たとえば「1,000万円以上は社長決裁」といったように、企業の規模に応じて金額が異なります。しかし、営業活動に関連する具体的な事項は会社ごとに異なるため、しっかりと時間をかけて整備する必要があります。

また、複数の事業を展開している会社では、事業ごとに特有の項目がある可能性があるため、それも規程に盛り込むことが重要です。特に、値下げに関する権限は慎重に扱う必要があります。ガバナンスの観点から、値下げが勝手に行われてしまうような状態だと、会社の利益を損なう可能性があるため、慎重な対応が求められます。

「組織設計、業務分掌、職務権限」と社内規程の関連性

「組織設計、業務分掌、職務権限」を文書化したものが、組織規程や職務権限規程などになります。「組織設計、業務分掌、職務権限」の枠組みを丁寧に作り込み、そのあとに規程に落とし込んでいくことが重要です。

※録画セミナーの視聴は、下記よりお申し込みいただけます。

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IPO準備の社内規程整備で早期に着手すべき規程とは?『組織設計』『業務分掌』『職務権限』『社内規程』の関連性を徹底解説!

こちらは2025年2月5日に実施したセミナーの動画となります。多くの参加者の皆様からご好評をいただきましたため、録画動画を公開することとなりました。 セミナー概要 一般的に、IPO準備ではおおよそ50

キテラボ編集部より

最後に、社内規程DXサービス「KiteRa Biz」をご紹介します。
「組織設計、業務分掌、職務権限」の枠組みを整え、規程を作成する段階では、社内規程DXサービス「KiteRa Biz」が効果を発揮します。

IPO準備のために「KiteRa Biz」が提供できる3つの価値

【1】上場に必要な社内規程が簡単に作成できます

・設問に答えるだけで、法改正情報にも対応した上場に必要な約60種類の規程を作成

・1本あたり30分から1時間程度の短時間で作成でき、大幅に作業の効率化を実現

【2】規程の管理バージョンも容易にでき属人化リスクを排除できます

・誰がいつどのように変更したかの履歴を把握

・最新版の格納場所や変更履歴が担当者しか分からないというリスクを回避

【3】従業員への周知が容易にでき、運用体制へスムーズに移行できます

・ID 数によらない料金体系のため、全従業員にID の付与が可能

・権限設定も柔軟にできる(部門ごとに見れる規程を制限する、など)

IPO準備のために「KiteRa Biz」を導入した企業様の事例

◆株式会社伝食様(従業員数188名)

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全員が規程を閲覧出来る環境を構築

IPOを目指し、規程の管理運用を検討 KiteRa Biz導入をご検討いただいた貴社背景をお聞かせください 秋山様:当社はIPOを目指していますが、規程については人事労務関係のみが制定されている状況

◆プラチナバイオ株式会社様(従業員数34名)

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導入4ヶ月で30規程を作成。スピードと質の向上により2名で実現。

規程雛形や法改正などWeb情報の正確性に不安を感じていた KiteRa Biz導入前の貴社のご状況や知っていただいたきっかけをお聞かせください。 日野原様:これまで規程雛形や法改正情報はWebで集め

◆株式会社あんしんサポート様(従業員数57名)

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KiteRa Biz導入によるIPOに向けた規程管理と法改正対応の道のり

IPOへの挑戦!規程作成後の運用に感じていた課題感 KiteRa Bizを導入検討した背景を教えてください 浦川様:当社では、IPOに向けて規程を増やしていかないといけないという課題がありました。た

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佐藤 大樹
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